일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぶにんりしょうき

夫人利生記

泉 鏡花

泉 鏡花의 夫人利生記(ぶにんりしょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,693자 · 26화면

아오조라 문고

――この婦人の写真なのである。

写真は、蓮行寺の摩耶夫人の御堂の壇の片隅に、千枚の歌留多を乱して積んだような写真の中から見出された。たとえば千枚千人の婦女が、一人ずつ皆嬰児を抱いている。お産の祈願をしたものが、礼詣りに供うるので、すなわち活きたままの絵馬である。胸に抱いたのも、膝に据えたのも、中には背に負したまま、両の掌を合せたのもある。が、胸をはだけたり、乳房を含ませたりしたのは、さすがにないから、何も蔽わず、写真はあからさまになっている。しかし、婦ばかりの心だしなみで、いずれも伏せてある事は言うまでもない。

この写真が、いま言った百人一首の歌留多のように見えるまで、御堂は、金碧蒼然としつつ、漆と朱の光を沈めて、月影に青い錦を見るばかり、厳に端しく、清らかである。

御厨子の前は、縦に二十間がほど、五壇に組んで、紅の袴、白衣の官女、烏帽子、素袍の五人囃子のないばかり、きらびやかなる調度を、黒棚よりして、膳部、轅の車まで、金高蒔絵、青貝を鏤めて隙間なく並べた雛壇に較べて可い。ただ緋毛氈のかわりに、敷妙の錦である。

ことごとく、これは土地の大名、城内の縉紳、豪族、富商の奥よりして供えたものだと聞く。