일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しっちょうき

失蝶記

山本 周五郎

山本 周五郎의 失蝶記(しっちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,072자 · 44화면

아오조라 문고

おすえはそこまで聞いて、裏の戸口からぬけ出した。

かれらは治兵衛の前に集まり、提灯をつきつけて、問答が激しく、互いに声も高くなっていた。おすえは釜戸の蔭から、土間を這って戸口までゆき、外へ出てから立ちあがった。家の中で父が「家捜しをして下さい」と云うのが聞え、おすえは闇の中を走りだした。洗い場の池をまわって、柿畑の脇から、いまは使っていない厩のうしろへ出、一段ほど高い台地を登って、かこい小屋の戸口へ近よった。春から秋までは蚕を養い、そのあとは甘露柿をかこうのに使うのだが、今年は蚕をやらないので空いていた。おすえは潜り戸をあけてはいると、泥足のまま階段を登った。

谷川主計は眠っていた。暗くしてある行燈の光りが、蚊屋の中にある小机と、薄い夜具を掛けて仰臥している彼の寝姿を、ぼんやりとうつし出していた。おすえは蚊屋をくぐり、膝ですり寄って彼を揺り起こした。主計はすぐに眼をさまし、おすえを見て起きあがった。

「お侍が来ました、逃げて下さい」

そう云ってから、おすえは急に口を手で塞ぎ、ゆっくりした身振りで、その意味を伝えた。その動作を二度やってみせると、「わかった」