후리가나로 읽는 일본 고전
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,954자 · 24화면
この恐ろしい冒涜行為が、綾麿には身の毛のよだつほどに感じますが、その頃の一部の商人達はもう、偶像破壊といった、痛快味をさえ感ぜずに、金箔の厚さでしか仏像を評価しないように徹底していたのでしょう。
仏像を焼いた火はまだ燃え残っているのと、月があまりに美しいので、近づく事はまことに不都合でした。家の中では幸い、金儲けの前祝いらしく、酔っ払った声が乱れ飛んで、庭への注意は行届かない様子です。
綾麿は膝で這って行って、まず手近の俵を解きました。中には抱き合った観音様が三体、浅ましい御姿ですが、皆違います。昼のうちに来た高村光雲先生とその師の東雲先生は、五つの仏体を一両二分三朱で求めたということですが、その頃の一両二分三朱は相当の大金で、素より綾麿風情に持合せがある筈もなく、それに古金屋共が、あの仏体の中から、一つだけを素直に売ってくれようとは、南郷綾麿想像もしていなかったのです。
二つ目の俵を開けました。三つ目の俵も、そして四つ目の俵も、――それは容易ならぬ苦心ですが、綾麿はもう憑かれた者の熱心さで、婚礼のことも、香折の可愛らしさも忘れて居りました。
六つ、七つ、十二、と俵を開いて行きましたが、天狗長兵衛作の、あの観音は見えません。