후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,235자 · 22화면
別室――といっても、伯爵の私室に導かれた葉子は、たった一つの入口の、厳重な樫の扉に、ピンと鍵をかけられて、どんなに驚いたことでしょう。
伯爵は戸棚からヴェルモットのビンを出して、葉子にもすすめながら、長椅子に押し並んで掛けました。
「葉子さん、私は破産してしまいました。――が、まだ貴女の独唱会に、経済的な援助をする位の力はあります。それは兎も角として、今晩は是非貴女のお返事を聴して頂きたいのですが――」
「――――」
葉子はふるえ上りました。伯爵はこの一年間執拗に葉子を追い廻して、求婚しているのでした。
「葉子さん、貴女はなんと言おうと、この海蔵寺三郎の恋人に違いありません。それは宿命的な約束で、人間の力ではどうすることも出来ないのです」
「いえ、違います。私はお約束した覚えはありません――、お話は次に伺うとして、今晩はこれで失礼さして頂きます」
葉子は飛退きました。海蔵寺三郎の眼の中に恐ろしい――気狂い染みた光を見たのです。
「いや、貴女は私の恋人に相違はない。私は、私は」
「あれエ」
「先刻最後の望みが一つあると言った、――それは、貴女の、――私の恋人の心臓が食べたいのです」