후리가나로 읽는 일본 고전
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おくのうみ
奥の海
久生 十蘭
久生 十蘭의 奥の海(おくのうみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,005자 · 26화면
土着の人間のほか、あまり旅人の往来のないさびれた街道なので、知嘉姫ほどの容姿のすぐれた女性が通ったとなれば、評判にならぬはずはないのだが、そこにも手がかりがなかった。
運悪くひき戻されたのか、わずらって死んだか、気を変えて古山道へ入り、胆沢街道を上って行ったかと思うほかなくなった。
海道について北に行くと、八戸二万石、南部左衛門尉の在所がある。もしやそこにでもと、海道の村々を念入りにたずねながら八戸へ行き、そこに夏のはじめまでいて、尻内へ廻った。
このうえは、野辺地まで行ってみるほかはないと思っているとき、尻内の馬喰宿で、はじめてほのかな手がかりがあった。去年の秋ごろ、京なまりの女の修験者が、奥津の村に流れてきて、修験の合間に、川に出てますをとっているという。
ようやく行きあたった思いで、奥湊へ行ってみると、姫は姫だが、花園という、蔵人頭のむすめで、烏丸中納言のおむすめは、壬生少将のおむすめと二人で、奥羽街道を上っていらっしゃったという、意外な返事だった。
金十郎も鉾先を折り、尻内へ帰ってぼんやりしていたが、いろいろと考えあわせると、笹木野の萱の中からものを言いかけたのが、知嘉姫だったように思えてならない。