일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おんなけんし

女剣士

坂口 安吾

坂口 安吾의 女剣士(おんなけんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,694자 · 74화면

아오조라 문고

バカバカしさを通りこして、歌子は妖しさにうたれた。

「さすがに、お父さま。この無為無防の姿こそ秘剣の構え、玄妙極意の境地かも知れない。ああ、つたなかった。よくも会得なされたなア。無為、無言。ああ、気がつかなかった。なんという気高いお姿」

その気持で見れば、イワシの頭も信心から、このダラシのない姿でもなんとなくそう見えるから、歌子はすっかり感動して、

「では、参ります。お父さま」

木刀を構えて、エイッ、と打ち下した。坐りながら睡ってしまった朝之助、グラリとひッくり返ったから、木刀はそれて肩をうった。その時には朝之助、小さな呻きと、大きな屁をたれた。ともかく家へ戻ってはじめての人語ではないが、呻きをもらした。それが最期であった。朝之助は再び生き返らなかったのである。

しかし歌子は父が武芸の玄妙を示して死んだと思いこんでいた。身をもって武芸の玄妙を示したのだと思ったのだ。

まさに打ちおろす一瞬にグラリとゆれて岩の如くに倒れた自然さ。歌子の狙いきめたあの太刀が肩しか打てなかった。大自然、大自在、無碍の境、人智を絶した円熟の境地だ。これを示して、そして火の消ゆるが如くに息絶えた父は、まさに天地カイビャク以来の大往生であろう。