후리가나로 읽는 일본 고전
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にょぜがもん
如是我聞
太宰 治의 如是我聞(にょぜがもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,895자 · 45화면
隠すなよ。
私事ではあるが、思い出すことがある。自分が、大学へ入ったその春に、兄が上京して来て、(父は死に、兄は若くして、父のかなりの遺産をつぎ、その遺産の使途の一つとして兄は、所謂世界漫遊を思い立った様子なのである。)高田馬場の私の下宿の、近くにあったおそばやで、
「おまえも一緒に行かないか、どうか。自分は一廻りしてくるつもりだが、おまえは途中でフランスあたりにとどまって、フランス文学を研究してもどうでも、それは、おまえの好きなようにするがよい。大学のフランス文科を出てから、フランスへ行くのと、フランスへ行って来てから、大学へ入るのと、どっちが勉強に都合がよかろうか。」
私は、ほとんど言下に答えた。
「それはやはり、大学で基礎勉強してからのほうがよい。」
「そうだろうか。」
兄は浮かぬ顔をしていた。兄は私を通訳のかわりとしても、連れて行きたかったらしいのだが、私が断ったので、また考え直した様子で、それっきり外国の話を出さなくなった。
実は、このとき私は、まっかな嘘をついていたのである。当時、私に好きな女があったのである。そいつと別れたくないばかりに、いい加減の口実を設け、洋行を拒否したのである。