후리가나로 읽는 일본 고전
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おばすて
姨捨
堀 辰雄
堀 辰雄의 姨捨(おばすて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,351자 · 20화면
少女は昼はひねもす、夜は目の醒めているかぎり、ともし火を近くともして几帳のうちに打ち臥しながら、そればかりを読みつづけていた。夕顔、浮舟、――そう云った自分の境界にちかい、美しい女達の不しあわせな運命の中に、少女は好んで自分を見出していた。いままだ自分は穉くて、容貌もよくはないが、もっとおとなになったら、髪などもずっと長くなり、容貌も上がって、そういう女達のようにもなれるかも知れないなどと、そんな他愛のない考も繰り返し繰り返していたのだった。
古い池のほとりにある、大きな藤は、春ごとに花を咲かせたり散らしたりした。そのたびに、少女は乳母の亡くなったのは此頃だと悲しく思い出し、又、同じ頃亡くなった侍従大納言の姫君の手跡を取り出しては、一人であわれがったりしていた。そんな五月の或夜、夜ふけまで姉と二人して物語など見ながら起きていると、少女の身ぢかに、猫の泣きごえらしいものが出し抜けにした。驚いて見ると、かわいい小猫が、どこから来たのか、少女の傍に来ていた。前にいた姉が「誰にも教えないで、私達だけで飼いましょうよ」と云って、傍に寝かせてやると、おとなしく寝ていた。