후리가나로 읽는 일본 고전
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
泉 鏡花의 婦系図(おんなけいず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 172,760자 · 343화면
」
五十六
面も触らず言を継ぎ、
「それに、お前さん何と云った。――この間も病院で、この掛合をする前に、念のために聞いた時だ。――
たって英吉君の嫁に欲しいとお言いなさる、私が先生のお妙さんは、実は柳橋の芸者の子だが、それでも差支えは無いのですか、と尋ねたら、お前さん、もっての外な顔をして、いや、途方もない。そんな賤しい素性の者なら、たとえ英吉がその為に、憧れ死をしようとも、己たち両親が承知をせん。家名に係わる、と云ったろう。
こう、お前たちにゃ限らねえ。世間にゃそうした情無え了簡な奴ばかりだから、そんな奴等へ面当に、河野の一家を鎗玉に挙げたんだ。
はじめから話にならねえ縁談だから可いけれど、これが先生も承知の上、嬢さんも好いた男で、いざ、と云う時、そでねえ系図しらべをされて、芸者の子だというだけで、破談にでもなった時の、先生御夫婦、お嬢さんの心持はどんなだろう。
己らそれを思うから、人間並にゃ附合えねえ肩書つきの悪丁稚を、一人前に育てた上、大切な嬢さんに惚れているなら添わしてやろう、とおっしゃって下すった、先生御夫婦のお志。掏摸の野郎と顔をならべて、似而非道学者の坂田なんぞを見返そうと云った江戸児のお嬢さんに、一式の恩返し、二ツあっても上げたい命を、一ツ棄てるのは安価いものよ。