후리가나로 읽는 일본 고전
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
佐々木 邦의 嫁取婿取(よめとりむことり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,654자 · 175화면
「えゝ」
「詰まらないわ」
「でも、返事をくれないに定っているんですもの」
「何故?」
「東京駅で御一緒に見送った時、僕に斯う言ったんです。当分は手紙なんか寄越しても返事は出さないぞって」
「まあ! 何故でございましょう?」
「新婚早々他のことなんか考えていられないってんです」
「厭な兄さん!」
絹子さんは、この会話でも分る通り、友人平塚君の妹だ。俊一君との間に黙契がある。兄貴も認めて、先頃母親へ持ち出した。直ぐにも纒めてくれそうだったが、その後縁談結婚栄転と自分の身の上に幸福が重なって、急遽大阪へ行ってしまったのである。
「ひどい奴だ」
というのはこゝだ。実は早速手紙を出したのだが、返事を寄越さない。以来二月に近い。俊一君は差当り可なり煩悶した。絹子さん丈けを目的として平塚家を訪れる次第に行かない。人を射る為めの馬がいなくなってしまったには困った。折から思い出したのは、絹子さんが吉祥寺のお友達のところへピアノの練習に行くことだった。何曜日かは定かでなかった。尤もそれが分っていても、勤めのある身体には日曜の外手が出ない。俊一君は或日曜の朝、泉岳寺前の停留所へ行って待ち始めた。