후리가나로 읽는 일본 고전
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まごしちとずんど
孫七とずんど
山本 周五郎
山本 周五郎의 孫七とずんど(まごしちとずんど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,189자 · 30화면
「いつ来た、どうして、どこで追いついた、よく来られたな、どうしたんだ」
なにもかも一遍に訊きたい気持でそうたたみかけたが、孫七郎は返辞もしないで敵陣を見まもっていた。箭が飛んで来たり弾丸が土をはねかえしたりするたびに、かれは大きな眼を剥いてひょいとその行方を見送る、それはまるで理解しがたい物の正体をつきとめようとでもするような、好奇心とおどろきのいり混った眼つきだった。二十七歳にして初めて戦場へ出たかれには、あらゆる事物がなまなましく鮮かで、そのぬきさしならぬ実感がどうにも肚にこたえるとみえる、やがて孫七はゆらりと頭を振った。
「いやどうも」とかれは感に堪えたような声で呟いた、「これは危険しごくなものだ」
「なにがそんなに危険なんだ」
「なにがって石原寸度右衛門、おまえにはこれが見えないのか、むやみにこう弓箭だの、鉄炮だまなんぞが飛んで来てさ、戦場というところは危険しごくなものじゃないか」
寸度は眼を剥いた、そしてなにかどなろうとしたが、そのとき右翼から「城兵が討って出るぞ」と喚く声がした、「突っ込め」わっという鬨のこえが起るのを合図に、寸度は孫七をそのままにして、窪地からいっさんにとび出していった。