후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,723자 · 45화면
すくなくとも頼朝が鎌倉幕府を定めるころまでは、コマ家は一族重臣のみと血族結婚していたのである。
コマ家の系図は次のようなことを語っている。
「豊純。仁治三年三月四日歿。
当家はこれまでコマから従えてきた一族重臣のみと縁組してきたが深いシサイがあって駿河の岩木僧都道暁の女を室とした。これで源家の縁者となったから根篠の紋を用いる」
深いシサイがあって、というのはどんな事だか分らないが、とにかく源家と結婚しなければ家を保ちがたいような事情にせまられてのことだろうとは想像できる。だが、それにしても隣りの飯能や武蔵の国の誰かでなしにいきなり駿河の某氏と婚姻しているのは注目すべきことで、このへんに現代の常識と異るものが存在しているのである。つまり当時に於ては源平だの何々系というものが全国的に横のツナガリがまだ残っており系譜的にも辿ることができた。それは県や郡という地域を超越していたのだ。しかるに長い戦国時代を経て藩制というものによって分割統一されて平和が来たときに、日本人は改めて藩民となり、祖神も源平も失って藩祖だけを持つようになった。現代日本はなお藩を脱しきれぬ精神状態だが、往昔はそうではなかった。