후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,150자 · 28화면
あいにく海女のシーズンではなく、彼女らの多くは他の土地へ女中かなんぞに稼ぎに出ているらしいので、海女村探訪をあきらめなければならなかった。ムリに押しかけて行って、武塔神の如くに南海の女をよばいに来たと思われては、同行の青年紳士にも気の毒だ。
至れりつくせり親切な交通公社の事務員も、御木本のことになると、顔を曇らせ、困りきってしばし口をつぐんだ。
日本の大臣でも見学を拒絶されることが多いそうだ。せっかく遠路遥々出向いてムダ足をふんでもつまらないから。と云うのであった。
なるほど、きいてみれば尤もなことだ。だいたい養殖真珠をやっているのは御木本だけではないけれども、世界各地の業者が技をこらしても、御木本ほどの真珠がつくれないのだそうだ。その秘術によって声価を独占しているのだから、それを見破られると元も子もなくなる。見学を拒絶するのは当然だろう。私が見たって、秘術を見破る眼力は全然ないのであるが、それに私が最も見たいのは養殖の秘術じゃなくて、御木本家に蔵するところの百七十グレーンという日本一の真珠なのだ。
私は宝石というものを、生れてこの方、一度も見たことがない。