후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,150자 · 28화면
まったく草だ。踏んでも、つかみとっても枯れることのない雑草のエネルギーを感じた。雑草は続々と丸ビル横のペーヴメントを流れる。雑草が必ずノースウエスト航空会社の窓の外で立止って中をのぞきこむのは、その中に高峰秀子と乙羽信子の両嬢がいるためだ。実に雑草は目がとどく。天皇にだけしか目が届かんというわけではないのである。
世界に妖雲たちこめ、隣の朝鮮ではポンポン鉄砲の打ちッこしているという時に、こういう民草のエネルギーを見せつけられてごらんなさい。深夜のように人気の死んだ大通りから、皇居前の広茫たる大平原へさしかかって、ですよ。又、いよいよ、日本も発狂しはじめたか、と思いますよ。一方にマルクスレーニン筋金入りの集団発狂あれば、一方に皇居前で拍手をうつ集団発狂あり、左右から集団発狂にはさまれては、もはや日本は助からないという感じであった。
元旦匆々こういう怖しい風景を見ているから、日本地理第一章、伊勢の巻とあれば、出発に先立って私の足はワナワナとふるえる。いかなる妖怪、怪人が行手に待ち伏せているか見当がつかない。汽車にのる。室内温度二十五度。流汗リンリ。外套をぬぐ。