후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,574자 · 49화면
挑みかかり、ムシャぶりかかるような食い方は、いくら空腹の時でも、サシミだのスノモノなどを相手に人間はしないものである。ホルモン焼きのもつ必然的なものが確かにあるのだ。云うまでもなく、第一に美味なのである。私はモツを好まないが、支那やフランスでモツが肉以上に高価なことでもその美味が知られるが、一般に私の知人の食通連もモツに対しては特に愛着をもつようだ。次にその美味に附随して、一定のアツさの程度が大切なのであろう。その味覚のスバラシさは寸分の油断なく身構えて挑みかかり逃してならぬ底の緊密なものであるらしいや。そこでホルモン焼きを食う人はみんなムシャぶりついてしまうらしいね。浅草の染太郎と大阪のジャンジャン横丁を周遊してごらんなさい。一方は畳の上だし、一方はイス・テーブルだが、食ってる人間の食いッぷりと身構えは全く同じことだ。
このホルモン焼きで飯を食って、ジャンジャン横丁の労働者は二十五円で一度の食事ができるのである。労働者の天国だ。浅草が安いたって、とても、こうはいかない。ジャンジャン横丁には碁将棋会所が四五軒あって、どこも押すな押すなの大混雑である。