후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごじんせいあんない
安吾人生案内
坂口 安吾의 安吾人生案内(あんごじんせいあんない)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,983자 · 30화면
私にはそういう経験はシバシバある。家人を呼びたてておいて、家人が何御用ですか、と現われた時に、用向きがにわかに思い出せなくなっているというような瞬間もある。
山口さんが公衆電話の中で何かしているうちに意識を失った、というのや、婦人患者がメガネを紛失したようだとポケットかハンドバックかなんか探しているうちに意識がかすんだ、というのは、その発端に於ては、我々の日常において経験する平凡な健忘状態とほぼ(否、まったく)同様で、ただそれが長時間にわたってさめないこと、さめずに別人の生活をしていることの相違がある。この相違は甚しいけれども、意識を失う発端の状態はよく似ていて身につまされるから、あんまり良い気持はしませんね。
山口さんは意識を失ったのち何かの職業についていたようだ。別人として何十日、何年間と生活している例は多いようだが、過去を失った瞬間をよく覚えていてそれ以前のことを思いだそうと努めているらしい山口さんは面白いね。もっとも、過去がどうしても分らなければ思いだそうとせずにいられないのは当然だ。その限りに於て、過去を忘れたということ以外は山口さんはほぼ普通の人間であり、生活能力者である。