후리가나로 읽는 일본 고전
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
佐藤 垢石의 完本 たぬき汁(たぬきじる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,158자 · 273화면
谷川岳の南襞に源を発し猿ヶ京を過ぎ茂左衛門地蔵の月夜野で利根の本流に注ぐ赤谷川で漁れる鰍は、わが故郷での逸品である。東京近県では上州のほかに常陸の国の久慈川上流に産するもの、また甲州白根三山の東の渓谷を流れる早川で漁れる鰍も、まことにみごとである。いずれの川も水温が低いためであると思う。
鰍は、二月から四、五月にかけて、水底の大きな石の裏側に卵を産みつける。姿は沙魚よりも丈が短く、頭が割合に大きく尻がこけているのである。大きいのは四寸位にまで育って腹に吸盤のついていないものが上等とされている。北陸地方では鰍のことを鮴と呼んでいるが、これも変わった種類ではない。今年の八月のはじめ、京都の四条の橋の袂の神田川で鰻を食べたとき、つきだしにだした小型の鰍の飴煮もおいしかった。天明のころ、長崎へきていた和蘭陀人の調べたところによると、日本には九州と山陰道だけでも四十幾種類の鰍がいるという。その写生図が、私の友人のところにある。であるから、全国を調べたら随分夥しい種類の数にのぼるであろう。
鰍は素焼きにして、山葵醤油をつけて食べても、焼き枯らして味噌田楽にこしらえても、また丸煮にしても、いずれも結構であるが、頭と脊骨と腸を去って天ぷらに揚げるか、膾に作ればこれに勝った味はない。