후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ よせばやし
寄席囃子 正岡容寄席随筆集
正岡 容
正岡 容의 寄席囃子 正岡容寄席随筆集(ずいひつ よせばやし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,259자 · 222화면
聴いていて、だんだん私は今夜の清興の色褪せてゆくものを感じた。その上このクライマックスのさわりのところまでしゃべってきた時、プツンと下座の三味線糸が絶れてしまった。染丸はあの四角い顔へキッと怒りの色を見せて、「糸が絶れましたよってまた明晩お聴き直しを……」と、プイッとそのまま接穂なく高座を下りていってしまった。「オイお前、肝腎のとこで糸絶らしたら仕様ないやないかド阿呆」続いて口ぎたなく怒鳴っている声がこんな風に客席の方にまで聞こえてきた。いよいよ私は感興を殺がれた。
そのすぐあとへ隠退した音曲師の橘家圓太郎が、この間没した圓生のような巨体をボテッと運んできた。「姐ちゃんいま染丸さんに怒られて気の毒だけどひとつぺんぺんを弾いておくンなさいな」、いと慇懃に彼は言った。見ていて好感の持てるような腰の低いニコニコした態度だった。いくら古く上方に住み着いていても根が圓太郎は東京人だから、染丸と違って下座一人にもこんな気兼ねをするのだろうか。がそれにしてもあの染丸のあの態度はどうも好くない。糸を絶られて芸の情熱を遮断されてしまったあの憤らしさはよくわかる。同情もできる。