후리가나로 읽는 일본 고전
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どんぐり
寺田寅彦随筆集 第一巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第一巻(どんぐり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,161자 · 412화면
その混雑の間をくぐり、お辞儀の頭の上を踏み越さぬばかりに杯盤酒肴を座敷へはこぶ往来も見るからに忙しい。子供らは仲間がおおぜいできたうれしさで威勢よく駆け回る。いったい自分はそのころから陰気な性で、こんな騒ぎがおもしろくないから、いつものように宵のうちいいかげんごちそうを食ってしまうと奥の蔵の間へ行って戸棚から八犬伝、三国志などを引っぱり出し、おなじみの信乃や道節、孔明や関羽に親しむ。この室は女の衣装を着替える所になっていたので、四面にずらりと衣桁を並ベ、衣紋竹を掛けつらねて、派手なやら、地味なやらいろんな着物が、虫干しの時のように並んでいる。白粉臭い、汗くさい変な香がこもった中で、自分は信乃が浜路の幽霊と語るくだりを読んだ。夜のふけるにつれて、座敷のほうはだんだんにぎやかになる。調子を合わす三味線の音がすると、清らかな女の声でうたうのが手に取るように聞こえる。調子はずれの鄙歌が一度に起こって皿をたたく音もする。ひとしきり歌がやんだと思うと、不意に鞭声粛々とたれやらがいやな声でわめく。
信乃が腕をこまねいてうつむいている前に片手を畳につき、片袖をくわえている浜路の後ろに、影のように現われた幽霊の絵を見ていた時、自分の後ろの唐紙がするするとあいて、はいって来た人がある。