후리가나로 읽는 일본 고전
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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第二巻(えいがじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 207,099자 · 419화면
忠君愛国仁義礼智などと直接なんらの交渉をも持たない「瓜や茄子の花盛り」が高唱され、その終わりにはかの全く無意味でそして最も平民的なはやしのリフレインが朗々と付け加えられたのである。私はその時なんという事なしに矛盾不調和を感ずる一方では、またつめたい薄暗い岩室の中にそよそよと一陣の春風が吹き、一道の日光がさし込んだような心持ちもあった事を自白しなければならない。
吹き込みが終わった文学士は額の汗を押しぬぐいながらその装置を取りはずして、さらに発声用の振動膜とラッパを取りつけた。器械が動きだすとともに今の歌がそろそろ出て来た。それは妙に押しつぶされたような鼻声ではあったが、ともかくも文学士の特徴ある「ラアヽ」などの抑揚をかなり忠実に再現したので、講堂の中からは自然な感嘆の声とおさえつけた笑声とが一時に沸きあがった。
この一日の出来事はどういうものか私の中学時代の思い出の中に目立って抜き出た目標の一つになっている。一つにはこの泰西科学の進歩がもたらした驚異の実験が、私の子供の時から芽を出しかけていた科学一般に対する愛着の心に強い衝動を与えたためであろうが、そのほかにまだ何かしらある啓示を与えたものがあるためではないかと思っている。