후리가나로 읽는 일본 고전
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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第二巻(えいがじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 207,099자 · 419화면
足袋をはいた足のいかつい線も打ちこわしである。しかし豊国などはその以後のものに比べればまだまだいいほうかもしれない。
北斎の描いたという珍しい美人画がある。その襟がたぶん緋鹿の子か何かであろう、恐ろしくぎざぎざした縮れた線で描かれている。それで写実的な感じはするかもしれないが、線の交響楽として見た時に、肝心の第一ヴァイオリンがギーギーきしっているような感じしか与えない。これに反して、同じ北斎が自分の得意の領分へはいると同じぎざぎざした線がそこではおのずからな諧調を奏してトレモロの響きをきくような感じを与えている。たとえば富岳三十六景の三島を見ても、なぜ富士の輪郭があのように鋸歯状になっていなければならないかは、これに並行した木の枝や雲の頭や崖を見れば合点される。そこにはやはり大きな基調の統一がある。
しかしなめらかな毛髪や顔や肉体の輪郭を基調とした線の音楽としてのほとんど唯一の形式は、やはり古い浮世絵の領域を踏み出す事は困難に思われる。後代の浮世絵の失敗の原因はこの領域を無理解に逸出した事にありはしないだろうか。
もしこの私の最後の考えが正しいとすれば、同じ事がたとえば彫刻や現代の西洋画にもある程度まで適用されはしないだろうか。