일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちいさなやぎのきろく

小さな山羊の記録

坂口 安吾

坂口 安吾의 小さな山羊の記録(ちいさなやぎのきろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,402자 · 19화면

아오조라 문고

原稿紙はかさばって重いからだが、ノートブックという新しい方法によって、思いがけなく仕事ができるかも知れないという淡い希望もあった。私は二十一の年にひどい神経衰弱になり、歩行もサンマンとし、耳がきこえなくなった。それは、私に常に妄想が起るために、耳がきこえなくなるのであったが、要するに妄想を抑えることに成功すれば、必ず病気を治すことができるという見込みによって、目覚めているあらゆる時間、語学に没頭することにした。つまり、辞書をひきつゞけるのだ。私は、フランス語、サンスクリット、パーリ語、ドイツ語を一時に習い、たゞ、むやみに、辞書をひく機械のように、根かぎり、休むことなく、辞書をひくことに没頭した。そのほかに、何を考えてもいけないのだ。考えてはならぬ。考えてはならぬ。然し、こうして明滅する妄想と闘いつゝ辞書をひいても、凡そ平時の十分の一と能率はあがらぬものだが、ともかく、この方法によって、妄想をくいとめ、一年半ほどの後には、以前の自分に戻ることができた。

そのころ、つまり、どうやら妄想を抑えつけることに成功して、もとの自分に戻ったころだが、私は、はじめて、小説を書いた。