후리가나로 읽는 일본 고전
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ちいさなたび
小さな旅
富田 木歩
富田 木歩의 小さな旅(ちいさなたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,532자 · 6화면
そこへ仁王丸が来た。
間もなく如石と妹とが戻って来て皆で仁王丸の蜜豆をご馳走になった。
買って来た躑躅は如石が植えると云う、けれども土を堀る道具が何もないので妹の学校の手工用の箆で掘ることにした。仁王丸が電気を持ちかざす役目で――。二本の躑躅がそれそれ配置よく植えられると庭の面は急に化粧した小娘のように見られた。
躑躅植ゑて夜冷えする庭を忘れけり
やがて仁王丸と如石と打連れて帰って行った。
五月八日
今日は快晴である。そのためか鶉の声をきかない。姉の命によって唐紙を張る。親骨を皆まぜて仕舞ったので立て付けの終ったのは日没の太鼓が鳴り渡る頃であった。姉と妹とが銭湯へ出かけた留守の独り居が徒然なので節句にとゝのえたと云う雛人形を見せて貰うことにした。
箱を出る顏忘れめや雛二對 蕪村
の句を口ずさみながら塵にまみれた箱の蓋を開けて見ていると良さんが迎えに来た。
姉も妹も帰ったので別れを告げて俥上の人となった。晩春の墨田川を眺めるために俥は堤へ上った。その辺にまだ妹が彳んでいるものと思って四顧したけれども見えない。夜のお稽古にでも行ってしまったのであろう。何となくもの淋しさを覚える。