후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
「いまに江戸中が火の海になるともいいますし」
また小糸がいつになく口早に、
「大砲で権現堂の堰を壊してお江戸を水浸しにしてしまうともいいますし……聞いていて私、何だか自棄になりそうで困ってしまった」
幾度か、しなやかな指で瞼を押さえていた。
「ま、しかし」
やがてのことに圓朝は、
「随分いろいろいうだろう、世間は。どこ迄がほんとうだか、どこ迄が嘘だか、いってる本人にさえ、まだ分ってはいないのだ。それを、いちいち真に受けて考えつづけてみたところではじまらない」
ネ、そうだろうとばかり顔を見て、
「だからもう戸閉りを厳重に、火の用心をよくして。今夜はきよもいっしょにここへ寝かしておやんなさい、お前の傍へ」
きよとは女中の名前だった、大きく戦きながらうずくまっているほうへ目をやった。
「分りましたじゃすぐお床を」
やっと瞼へ押しあてていた指を離して、
「きよや、じゃお前もすぐお前のお蒲団を持ってきてここへお敷き」
こう命じた。
やっといくらか元気づいてきよが次の間へ立ち、小糸が戸棚を開けて真紅な夜具をだしはじめたとき圓朝は、台所からもうひとつ小さな手燭へ灯を点して持ってきた。