후리가나로 읽는 일본 고전
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ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
中島 敦의 山月記・李陵 他九篇(ぎゅうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,608자 · 84화면
少々気味が悪くなって来た。
私が逃出さなかったのは、女の目付の中に異常なものはあっても兇暴なものが見えなかったからである。いや、まだもう一つ、そうやって無言で向い合っている中に次第に微かながらエロティッシュな興味が生じて来たからでもあった。実際、その若い細君は美人といって良かった。パラオ女には珍しく緊った顔立で、恐らく内地人との混血なのではなかろうか。顔の色も、例の黒光りするやつではなくて、艶を消したような浅黒さである。何処にも黥の見えないのは、その女がまだ若くて、日本の公学校教育を受けて来たためであろう。右の手で膝の児を抑え、左の手は斜め後に竹の床に突いているが、その左手の肱と腕とが(普通の関節の曲り方とは反対に)外側に向ってくの字に折れている。こういう関節の曲り方はこの地方の女にしか見られないものだ。やや反り気味なその姿勢で、受け口の唇を半ば開いたまま、睫の長い大きな目で、放心したように此方を見詰めている。私はその目を外らすことをしなかった。
弁解じみるようだが、一つには確かにその午後の温度と、湿気と、それから、その中に漂う強い印度素馨の匂とが、良くなかったのである。