후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
夢野 久作의 山羊髯編輯長(やぎひげへんしゅうちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,441자 · 102화면
見ると下駄や草履(ぞうり)を並べた表の八畳の次の六畳の間(ま)の上(あが)り框(がまち)の中央に下駄の鼻緒だの、古新聞だのが取散らしてある中に、店の主人一木惣兵衛(六十四歳)が土間の方を向いて突伏(つっぷ)している。そのツルツルの禿頭(はげあたま)は上框からノメリ出して、その真下の土間に夥しい血の凝塊(かたまり)が盛り上っている。脳天の中央に、鉄槌(かなづち)様の鈍器で叩き破られた穴がポコンと開(あ)いて、真黒な血の紐(ひも)がユラユラとブラ下がっていた。何等の苦悶の形跡(あと)も無い即死と見えた……という簡単な死に方だ。その屍体の両手は、鼻緒をスゲ掛けた、上等の桐柾(きりまさ)の駒下駄をシッカリと掴んでいた……というのだから、註文したお客が、仕事に気を取られている老爺(おやじ)の油断を見澄まして、一撃(ひとう)ちに殺(や)ったものに違いない。現に兇行用のものに相違ない、尖端(はし)に血の附いた仕事用の鉄槌が、おやじの右脇に在る粗末な刻みの煙草盆の横に転がっていた。兇行後、無造作に投出して行ったものと認められた。そのほかに手懸りらしいものといっては一つも半カケも認められない(参考のために附記しておくが、その時分大正十一年頃までは指紋法が全国に普及していなかった)。