후리가나로 읽는 일본 고전
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さんけいにいくるひとびと
山谿に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 山谿に生くる人々(さんけいにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,699자 · 67화면
が、誰も、お睦に、そんな状態でばかりいる事を強要する、という訳にはいかなかった。
お睦が、掃除や片付け事が嫌いで、山に行って薪を取ったり、事務所に行って米俵を背負って来る事を好んだから、といって、一口に言えば男のする仕事を好んで、女のする仕事を厭うといったからとて、だからお睦は女でないという事にはならないのだった。
お睦は、土方もやれば坑夫もやるし、鍛冶屋の真似だって、一通りはやるといった風な、兄哥株の笹本と、どうもくっついたらしかった。
笹本は三十そこそこの年輩で、女のように優しい顔立ちであった。なぜだか、人の目をジッと見るという事がなく、いつもうなだれていて、この地上には、真実の愛情というものはない、と思い込んでしまった、といった風な、取りつく術も、慰める法もないような、寂しさを湛えた男だった。
このよるべのない、寂しい男が、お睦を得たことは、慶びに堪えないことだった。が、それを単純に喜ぶためには、笹本とお睦とだけが、他の多くの人々から離れていれば、それで問題はないのだったが、困ったことには、お睦に目をつけていた者が、もう一人居たことであった。