후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅんさじしょく
巡査辞職
夢野 久作
夢野 久作의 巡査辞職(じゅんさじしょく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 31,907자 · 63화면
兇器が発見されないかとか、新しい聞込みは無いかとか、区長の財政状態はドウなったかとか、一知は相変らず働いているかとか、もう少し責任を負って仕事をしろとか、叱言じみた事ばかり聞かされたので頗る不平らしく見えたが、しかし、それでも極めて忠実に命令を遵奉しているにはいた。
一方に深良家の新夫婦は、老人夫婦の死骸の後始末が附いた後、極めて幸福な新生涯に入ったらしかった。父親の乙束区長が、よろぼいよろぼい借金の後始末に奔走しているのを一知は依然として知らぬ顔をしているかのように見えた。或は乙束区長が、自分自身の財政に行詰った余り、一知と謀し合わせて、深良家の財産を引っぱり出そうとしたところから起った間違いではないかと、心の片隅で疑っていた所謂世間知りも、村人の中に一人や二人、居ないではなかったが、しかし、そうした区長の窶れ果てた顔と、何も知らない赤ん坊のような一知の、世にも幸福そうな顔色とは、そうした疑惑を一掃するのに十分であったらしい。
老夫婦が惨死した深良屋敷の奥座敷は、山伏の神祓いで浄められて、新しい畳が青々と敷き込まれた。その上に土蔵の中から取出された見事な花茣蓙が敷詰められて、やはり土蔵の奥から持出された古い質草らしい、暑苦しい土佐絵の金屏風が建てまわされた。