후리가나로 읽는 일본 고전
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さこんのいかり
左近の怒り
坂口 安吾의 左近の怒り(さこんのいかり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,454자 · 95화면
他日三十六階の大出版ビルを建設するこの大竜、問答無益だ。それ、我々の手で校了にして、紙型をとって、刷りあげちまえ。男と男の約束だ。大竜よくやったと住田嘉久馬がいずれオレの手を押しいただいて礼を云うぜ。わかっとる」
大竜は印刷屋や製本屋でホラをふくのが何よりうれしい時間であるから、吹いて吹いて吹きまくりながら、その日はめでたく校了にして二人はいったん店へ戻ってきた。
ところが店内で二人を待っていたのはタコスケと洋次郎だ。両者なんとも沈痛な面持で二人を迎え、タコスケは泣かんばかりに、
「氏家印刷へ電話したら一足ちがいに出たあとでねえ。ボク、こまったよ。ちょッとパチンコへ行ってる留守に、葉子さんが消えちゃったんだ。葉子さんを連れ去ったのは緑の自動車だと近所の人の話なんです。とてもすごい洋装の美人と一しょに緑の自動車でどこかへ立ち去ったというんですよ。それはむろん玉子ですよ。今日はまたパチンコがよくでやがるんだ。葉子さんをよろこばしてやろうと思ってやりすぎちゃってね。すまん。これで、カンベンしてくれよ」
タコスケは両のポケットやズボンのかくしからキャラメルだのシャボンだのをゾロゾロとりだした。