후리가나로 읽는 일본 고전
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さこんのいかり
左近の怒り
坂口 安吾의 左近の怒り(さこんのいかり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,454자 · 95화면
こういう紳士の役割だ」
「ボクは紳士じゃないから、しくじるかも知れませんぜ。その節、文句を云っても知らねえから」
「しくじることはありませんよ。人に現ナマを与えるのだもの。これぐらい人によろこばれる仕事はない」
云われてみれば、その通りだ。筋道がどうあろうとも事は現ナマの支払いだから、この役目にしくじるようでは銀座のマンナカでオマンマは食えない。
「とにかく、やってみましょう」
「無論のことさ。しかし、おことわりしておくが、この仕事は夏川左近が東京を立ち去ってからだぜ。それまでは絶対にこの話をきりだしちゃアいけません」
「わかりました」
「じゃア、まず海から来た男を海へ帰らせてきたまえ。キミの妹さんがそろそろ大竜出版へ戻ってくるころだ。彼女がどこへ行っていたか、それを知りたがるのは原子力の秘密を知りたがるのと同じぐらい危険なことだな。キミばかりじゃなく、夏川氏も、その他の何者もだ。分るだろうね」
「葉子が無事で戻りゃアほかは知ったことじゃアありませんよ」
と洋次郎は扉に肩をぶつけるような勢いでとびだした。
葉子が戻れば、問題は左近だ。彼は一時間ほど前に左近と氏家を案内した小料理屋へ駈けつけたが、いましがたお帰りですという返事。