후리가나로 읽는 일본 고전
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パリさい
巴里祭
岡本 かの子
岡本 かの子의 巴里祭(パリさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,324자 · 60화면
――仕立て上げたところで、あらためてカテリイヌの代りに愛して行こうとなさるの。」
――違う。おれの想像していたカテリイヌのようにあの娘を仕立て上げる。其の事だけで復讐は充分じゃないか。僕の想像を裏切った死んだカテリイヌにも、僕自身の不明に対しても。それから先は誰でも気に入った男と一緒になるがいゝ。」
――けど、あの娘、随分田舎擦れがしてゝ仕立て憎いわね。」
――田舎擦れてゝも巴里擦れていない。中味は生の儘だね。まだ……だから巴里の砥石にかけるんだ。生い/\しい上品な娘に充分なりそうだよ。」
熟し切った太陽の下でセーヌ河のうす赫い土色の水が流れて居た。流れは箱型の水泳船の蔭へ来て涼しい蘆の中で小さい渦を沢山こしらえる。渦と渦と抱き合ってぴちょんぴちょんと音を立てる。「中の島」の基点になるポン・ド・グルネルの橋の突き出しに立っている自由の女神の銅像が炎天にえて姿態の角々から青空に陽炎を立てゝいるように見える。橋を日傘が五ツ六ツ駈けて行く。対岸の石垣の道の菩提樹の間に行列の色がゆらめく。予定が今日に伸びた女店員の徒歩競争が通って行くのだ。一人一人叩いて行く太鼓の音がまばらに聞える。