후리가나로 읽는 일본 고전
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
林 不忘의 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉(こうせつきょうほうずえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 365,120자 · 728화면
手を出さなければならなかった。
「いいのですよ、おせい様。わたしがかかえて行きますから。ほんとにおせい様は――」
磯五はそういいかけて、濡れた着物のようになっているお高を、小腋にさらえこんでから、あとをつづけた。
「親切なおせい様だ」
両足を引きずってずり落ちてゆくお高を揺すり上げながら、磯五は、雑賀屋の寮のほうへ歩いて行った。おせい様が手を貸して、お高の腋の下を持ち上げていた。
これでお高は、この雑司ヶ谷のおせい様の寮に当分世話になることであろうと磯五は思ったが、それは彼にとって、この上もなく迷惑なことであった。磯五は、この二人の女がいっしょにいるところを見るのが、不愉快であった。じぶんの利益にならないことが、両方の口から両方の耳へ交換されるに相違ないと思った。これは何とかしなくてはならないと、忙しく思案しながら、数寄を凝らした雑賀屋の門内へ、お高を運び入れていた。
ひとつ、どうしても必要なことがあった。それは、お高がそこにいるあいだ、じぶんも予定を変更して寮に残っていなければならない――磯五は、そう思った。磯五は、その、死人のようになっているお高が、ほんとに死人であってくれればいいと思った。