후리가나로 읽는 일본 고전
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ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
高村 光雲의 幕末維新懐古談(ばくまついしんかいこだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,047자 · 5화면
今日では火事があって、かえって財産を殖やしたなどという話とは反対です。したがって火事といえば直ぐに手伝いに駆け附けた。生命の次ほど大変なことに思っていたこと故、見舞いに走せ附けた人たちをば非常にまた悦んだものである。
ですから、火事見舞いは、当時の義理のテッペンでした。一番に駆けつけたは誰、二番は誰と、真先をかけた人を非常に有難く思い、丁寧に取り扱いました。差し当って酒弁当は諸方から見舞いとして貰った物を出し、明日は手拭に金包みを添えてお礼に行くのが通例です。それで誰もかもジャンというと、それッといって駆け出す。……知人の家が火元に近いと飛び込んで見舞いの言葉を述べる。一層近ければ手伝いをする。それで、今の小遣いを貰い、帰りには、それで夜鷹そばを食ったなどと……随分おかしな話しですが、それも習慣です。というのも、畢竟町人が非常に火事を恐怖したところから、自然、大勢の人心を頼みにしました。何んでも非常の場合とて、人手を借りねば埒が明かない。それで、一般に町人の若い者たちは、心掛けの好いものは、手鍵、差し子、草鞋、長提灯に蝋燭を添えて枕頭に置いて寝たものです。