후리가나로 읽는 일본 고전
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
平林 初之輔의 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕(あるたんぼうきしゃのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,247자 · 229화면
僕はああいう会に出るとすぐ不愉快になって一番先に帰ることにきめているんです」
こんなことをあの人が言ったのを妾はおぼえています。
「でもあのかたはえらい方なんでしょう?」と言いますと、あの人は少し興奮して、
「なあに、つまらん御用学者ですよ、ああいう学者を粘土学者と僕らは言っているんですがね。形のない粘土を用意していて、相手の注文によってどんな形でもつくってみせる術だけ知っているんですからね。あんな学者をデンマークまでやる金で、農林省は小使の給料でもあげてやった方がいいんですよ」
妾たちは桜田本郷町の交叉点へ来ると相談も何もせずに左へ折れました。もともと妾の家は牛込ですからこんな方向へ来るのじゃなかったのです。がつい話しながら逆の方向へ来てしまったのです。でも妾は多分あの人は何か目的があってこちらへ来たのだろうと思っていましたら、あとで聞いてみると、あの人も妾がそちらへ歩くからついてきたのだと言っていました。つまり、どちらが先へ歩き出したともなしに、まるで、どこか目的地でもあるかのように、二人が共通の方向へ歩いていたわけなんです。
「貴女は酒をのみますね」