일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

平林 初之輔의 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕(あるたんぼうきしゃのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,247자 · 229화면

아오조라 문고

「森林に自由存す」と言った人があるが、動物園はある意味で森林だ。都会のまん中で、動物と植物とが人間の破壊の手から保護されている動物園は、ある意味では処女林と同じだ。誰の心の中にでも潜在している自由を慕う要求が、どうかしたはずみに、急に意識の表へあらわれてきて、私の足をここまで運ばせてきたのかも知れぬ。

ともかく私はここにいる動物の一つの仲間のような顔をして樹陰のベンチに腰をかけていた。

四十そこそこの麦藁帽子をかぶった男が、ふところからビスケットを取り出しては、象にほうってやっている。象は、まるで対等の動物同士のように、遠慮も、はにかみも、命令服従の観念もなく、大きな鼻のさきで、小さいビスケットを拾って口の中へほうりこんではあとをせがんでいる。男はにこりとも笑わずに、まるで動物の習性を研究している謹厳な動物学者か何ぞのように、次から次へとふところからビスケットをとり出している。そしてその取り出しかたがだんだんはやくなって、かれこれ一封度もはいっていそうな紙袋を二十分位で空っぽにしてしまって、紙袋をそこへすててさっさと歩いて行った。

私はしばらく眼をつぶった。