후리가나로 읽는 일본 고전
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
平林 初之輔의 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕(あるたんぼうきしゃのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,247자 · 229화면
怪しげな宗教がひろまるのはいつもこの手なんだが、群集というものは、信ずるか信じないかのどちらかで、批判するということはないものだ。いわんや、博士は横文字の書物を引証して堂々と反対者に駁論したんだから、多くの読者は一も二もなくまいってしまったものだ。
だが、博士の説はどうしたって正統派の医学者連と折れ合う気づかいはないので、博士はまもなく、「研究の自由を拘束する学閥への別辞」というセンチメンタルな文章を発表し教授の職を辞したのであつた。ところが、世の中は妙なもので、その時博士の家へは激励の投書が降るように来るにひきかえ、××大学へは罵倒、脅迫の投書が続々舞いこんできたそうだ。それをもっても世論の大勢がその当時、どんな風であったかわかるだろう。
* * *
ところがこの話は、僕がこれから話そうとする話の単なる前おきに過ぎないのである。我々新聞記者にとってはこんなことはただ一回の報道価値をもっているだけで、もちろん二三日もたつとすっかり忘れてしまう必要があるのだ。新聞記者にとっては古いことをきれいさっぱり忘れてしまうということが、一つの重要な修業なんだから。