후리가나로 읽는 일본 고전
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げんじゅつてんまたろう
幻術天魔太郎
野村 胡堂
野村 胡堂의 幻術天魔太郎(げんじゅつてんまたろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,616자 · 90화면
「や、や、や、あれはなんだ」
その時、まわりの竹矢来がいちどにメリメリとやぶられて、心外道人そっくりの白衣の道者が七人、禅杖をふりかざして、仕置場のまんなかに飛びこんでくるのです。
「それッ、ひとりもにがすな」
白衣の道者七人の出現は、一応役人どもをおどろかせましたが、役人どもは、それに三倍も五倍もの人数で、さらに万一にそなえた人足をかぞえると、たいへんな数になります。
八人の白衣の道者をとりかこんで、あらそいは八カ所に展開し、しばらくははりつけ柱の上の駿河太郎のことをも忘れたころ、
「あ、火、火」
仕置場のまわりから、メラメラメラメラと燃えたったほのお、それといっしょにわきあがった煙がまたたくうちに、仕置場一面に――白衣の道人も、役人ども、そしてはりつけ柱の上の駿河太郎のからだまでもおしつつんでしまったのです。
――竹矢来の外に、このありさまを見ていた数百千の群衆の中には、徳川幕府に好意をもつものばかりでなく、なかには今はほろびてしまった豊臣家の恩をうけたものもいて、紅顔の美少年駿河太郎が、世にもむざんなはりつけに処せられるのを見かねたものもあって、だれがほうりはじめたともなく、おびただしい礫の雨が、八方からバラバラバラと、あわてふためく役人どもの頭の上にふりそそぐのでした。