후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆうれい
幽霊
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 幽霊(ゆうれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,972자 · 24화면
一方に於ては、辻堂の息子の存在も気懸りであった。あの親父とは違って気の弱そうな男にまさかそんなこともあるまいが、若しや親父の志をついで、やっぱり俺をつけ狙っているのだったら、大変である。そこへ気附くと、彼は早速以前辻堂を見張らせる為に傭ってあった男を呼びよせ、今度は息子の方の監視を命じるのであった。
それから数ヶ月の間は何事もなく過去った。平田氏の神経過敏と不眠症は容易に恢復しなかったけれど、心配した様な怨霊の祟らしいものもなく、又辻堂の息子の方にも何等不穏の形勢は見えなかった。流石用心深い平田氏も、段々無益なとりこし苦労を馬鹿馬鹿しく思う様になって来た。
ところが、ある晩のことであった。
平田氏は珍しく、たった一人で書斎にとじ籠って何か書き物をしていた。屋敷町のことで、まだ宵の中であったにも拘らず、あたりはいやにしんとしずまり返っていた。時々犬の遠吠が物淋しく聞えて来たりした。
「これが参りました」
突然書生が這入って来て、一封の郵便物を彼の机の端に置くと、黙って出て行った。
それは一目見て写真だということが解った。十日計り前にある会社の創立祝賀会が催された時、発起人達が顔を揃えて写真を取ったことがある。