일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ひろばのベンチ

広場のベンチ

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 広場のベンチ(ひろばのベンチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,998자 · 15화면

아오조라 문고

霧雨というよりはもっとはっきりした細雨が、はらはらと降ってきた。だが、空気は淀んで、掘割の汚水には漣の小皺も立たず、岸の柳の並木の葉にも小揺ぎがなかった。

その、柳と掘割との間の空間に、また、あの青服の少女の顔が浮んだ。切り下げた前髪、広い額と清い鼻筋、それだけの仄白い顔が、ぼんやりと宙に浮いて見えた。太陽の面に幾重も幾重も紗のヴェールをかけたかのように、その顔がほんのりと白く静止して、そして、それ自体なにかくるくる廻転していた。

それが、今は、十内には親しく思えた。

あのあたりには、平地に小さなクリークが多くて、赤濁りの水中に、藻の花が咲いていたり、睡蓮科の大きな葉っぱが揺れていたりした。岸には楊柳が多かった。

東京の都心近くの掘割の水は、もっと汚く黒濁りがして、水草などはなかった。その代り、岸の柳はすんなりと枝垂れていた。

そこに浮んだ少女の顔は、やはり大体の輪廓だけで、あの物言いたげな口元も、それから殊に、あの恐怖と絶望の毒気の訴えも、全く見分けられなかった。けれどあの顔だとはっきり分った。

なにか妙なことになったのだ。その顔が十内に親しく思えたのである。