후리가나로 읽는 일본 고전
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おうまじるしはいしゃく
御馬印拝借
山本 周五郎
山本 周五郎의 御馬印拝借(おうまじるしはいしゃく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,483자 · 43화면
のだが」ひどく固くるしい調子でそう云いだした、「……と申すのは、じつはわしの家に伝来の古鏡がある、掌へはいるほどの小さな鏡だ、裏に牡丹の花が彫ってあるので牡丹の鏡と申しておるが、なんでも後漢時代の品だそうだ、いやもちろん時代などはどうでもよい、話というのは、つまりその、わしとしては信夫の婿になる者があったら、かための印としてその鏡を進ぜようと考えておった、つまり婚姻のかためのしるしとしてだ」勘兵衛にはそこまでこぎつけるのが精いっぱいだった、それだけでもう頸筋へ汗がふき出てきた。源七郎はちょっと眩しそうな眼つきになったけれど、やはりしんと坐っているきりだし、あとの言葉の続けようがなくなってしまった、それで思いだしたように「……とにかく祝いのしたくを致そう」と立ちあがった、源七郎はしずかに眼をあげた、「お待ち下さい、せっかくではございますがまだ挨拶にまいるところもあり、刻限も早くはございませんので祝って頂くいとまがございません、これで失礼を仕ります」「それはそうでもあろうが」勘兵衛は困ったようにそら咳をしたが「……とにかく待て」と云いさま足ばやに奥へ去っていった。