일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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びしょう

微笑

横光 利一

横光 利一의 微笑(びしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,911자 · 50화면

아오조라 문고

だもんだから、こっそり脱け出して遊びに来るにも、俳号で来るので、本名は誰にもいえないのです。まア、斎藤といっておきますが、これも仮名ですから、そのおつもりで。」

高田はそう梶に云ってから、この栖方は、特種な武器の発明を三種類も完成させ、いま最後の一つの、これさえ出来れば、勝利は絶対的確実だといわれる作品の仕上げにかかっている、とも云ったりした。このような話の真実性は、感覚の特殊に鋭敏な高田としても確証の仕様もない、ただの噂の程度を正直に梶に伝えているだけであることは分っていた。しかし、戦局は全面的に日本の敗色に傾いている空襲直前の、新緑のころである。噂にしても、誰も明るい噂に餓えかつえているときだった。細やかな人情家の高田のひき緊った喜びは、勿論梶をも揺り動かした。

「どんな武器ですかね。」

「さア、それは大変なものらしいのですが、二三日したらお宅へ本人が伺うといってましたから、そのときでも訊いて下さい。」

「何んだろう。噂の原子爆弾というやつかな。」

「そうでもないらしいです。何んでも、凄い光線らしい話でしたよ。よく私も知りませんが、――」

負け傾いて来ている大斜面を、再びぐっと刎ね起き返すある一つの見えない力、というものが、もしあるのなら誰しも欲しかった。