후리가나로 읽는 일본 고전
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こころのアンテナ
心のアンテナ
佐々木 邦
佐々木 邦의 心のアンテナ(こころのアンテナ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,973자 · 27화면
芸道一徹で世の中の分らない師匠は万端奥さんの引き廻しに委せている。美代子さんはこの夫婦の間の一粒種、それも比較的年が寄ってからの子だから、生れ落ちた抑の初めから大存在だった。その代り他のものは皆小さい存在だ。即ち内弟子と女中、後者は殆んど存在を認められない。
差当り、銀さんは唯一人の内弟子だった。経歴は商業学校卒業、会社員、斯ういう芸道の志望者としては珍らしい。親父さんが義太夫に凝って身上を潰した。三代目だったから、もう命数が尽きていたのだろう。銀さんは親父さんの店に勤めていたが、没落したから仕方がない。今更余所へ就職口はむずかしい。それよりも一層のこと、義太夫語りになって、天下に名を揚げようと決心した。親父さんの語るのを聞き覚えて、子供の時から大好きだった。申出たら、親父さん、異存がないのみならず、
「それも宜かろう。やって見るさ。おれも若ければ修業を仕直して本業に入るんだけれど」
と未だ夢が覚めていなかった。この父にして、この子ありだ。鐘太夫と懇意だったので、内弟子に頼んでくれたのである。
「会社員かい? 凄いな」
と師匠が言った。
「いや家の店に勤めていたんです」