일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

こころのかわ

心の河

宮本 百合子

宮本 百合子의 心の河(こころのかわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,442자 · 37화면

아오조라 문고

彼女は憐れに一心な顔付で良人につっかかって行った。

例によって、それは夕食後のことであった。さよがひとりでに黙り込み、卓子に眼を落してばかりいた故か、保夫は早めに書斎に引取った。彼女は暫く後に残って、女中に口を利いたが、軈て良人の後を追うように書斎に行った。六畳の部屋は、短い鍵の手の廊下で離れのように庭に突出ている。保夫は、正面の濡れ縁に向って机を据えていた。夜の、何か濃い液体のような闇は、冴えた電燈が煌々と漲る敷居際でぴたりと押し返されている。彼の後姿は、光を浴びる肩の辺をしろじろと、前方の闇に浮上って見えた。

さよは、静に机の傍に行った。保夫は、右手に青鉛筆を持ち、薄い仮綴じのものを読んでいる。――細かな横文字を無意味に眺め、さよは声をかけた。

「――おいそがしいの?」

保夫は、背を延し、パラパラと頁を翻した。

「そういうわけでもないが……何故?」

「…………」

さよは、夜気が身に迫るとでもいうように、単衣の袖を抱き合せた。保夫は、彼女の顔付を見、微かに表情を変えた。彼女は、藁半紙のようにごく粗末なパムフレットに目を据えたまま、思い込んだ調子で云い出した。