후리가나로 읽는 일본 고전
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こころのめ
心の芽
小川 未明
小川 未明의 心の芽(こころのめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,922자 · 10화면
生まれつき器用の正吉は、よく針をはこびました。
「正吉、この金紗の羽織は、仕損じぬよう、念を入れてしなよ。」というように、主人は、注意しながらも、上等のむつかしい品をば選んで、彼に扱わせるようにしました。そして、でき上がりを見て、いつもほめたものです。
だから彼は、いつからともなく、ほかの弟子たちを抜いて、仕事の上では、主人の代わりをしていました。この店は、町で古くからの縫い箔屋だったので、金持ちの得意が多く、また遠くからも、註文を受けていました。
しかし、なんによらず、世の中のことは、いつも同じような調子でいくものではありません。いろいろの関係から、たえず変化していくものです。これまでも、新しい器械が発明されたとか、新しい思想が流行するとか、また、戦争などということがあって、栄えた職業が、急に衰微したり、また反対に衰微していたものが、復興する例は少なくなかったのです。
こんどの世界戦争は、我が国のすべての産業に革命をもたらしました、縫い箔屋という商売が、たとえ一時的にせよ、まったく衰える状態となり、この店もついに閉店して、転業を余儀なくされたのでした。