일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんりしけん

心理試験

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 心理試験(しんりしけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,728자 · 46화면

아오조라 문고

ここで一寸、彼が紙幣を入れた財布と今のジャックナイフについて説明して置かねばならぬ。彼は、それらを、この目的丈けに使う為に、ある縁日の露店で買求めたのだ。彼はその縁日の最も賑う時分を見計らって、最も客の込んでいる店を選び、正札通りの小銭を投出して、品物を取ると、商人は勿論、沢山の客達も、彼の顔を記憶する暇がなかった程、非常に素早く姿を晦ました。そして、この品物は両方とも、極くありふれた何の目印もあり得ない様なものだった。

さて、蕗屋は、十分注意して少しも手掛りが残っていないのを確めた後、襖のしまりも忘れないでゆっくりと玄関へ出て来た。彼はそこで靴の紐を締めながら、足跡のことを考えて見た。だが、その点は更らに心配がなかった。玄関の土間は堅い漆喰だし、表の通りは天気続きでカラカラに乾いていた。あとには、もう格子戸を開けて表へ出ることが残っているばかりだ。だが、ここでしくじる様なことがあっては、凡ての苦心が水の泡だ。彼はじっと耳を澄して、辛抱強く表通りの跫音を聞こうとした。……しんとして何の気はいもない。どこかの内で琴を弾じる音がコロリンシャンと至極のどかに聞えているばかりだ。