후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうこうじゅうさんじかん
急行十三時間
甲賀 三郎
甲賀 三郎의 急行十三時間(きゅうこうじゅうさんじかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,724자 · 24화면
見るとそれは南京豆だ。彼の足許は申すに及ばず、私の膝の上まで甘皮が散っている。「どうです、一つ」彼は藪から棒に鑵を老翁の前につき出した。
「いや、そいつはいかん、噛めん噛めん」老人は手を振った。
「さようかな、俺は之が大好きでなあ、ビタミンを含んどると云う事じゃ」彼は一つ撮んで口へ入れた。
私はふと老翁の横顔を見ると、あっと心のうちで叫んだ。私は或る探偵小説に親子兄弟などと云うものは真向から見て似た分子がないようでも、横顔を見ると共通した所があると書いてあるのを読んで、それ以来電車の中などで母娘らしい二人連や、兄妹らしい二人連を見ると、横顔を比べては成程と感心していたが、私は今大発見をした。それは変装は横から見ると看破り易いと云う事である。
前にいる白髪の老人の横顔の輪郭がなんと若々しく張り切っている事だ。彼は確に老人ではない、変装しているのだ。そう思って見ると、いかにも巧に地の毛のように見せかけてはあるが、どうも鬘らしい。私は探偵に注意しようと思って、そっと彼の方を見ると、彼は相変らず頭を後の板に押つけていたが、眼を細り開けて、老人の方を覗っていた。