후리가나로 읽는 일본 고전
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あやしのもの
怪しの者
国枝 史郎
国枝 史郎의 怪しの者(あやしのもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,259자 · 25화면
二
(おや)と驚いて川添いの堤へ眼をやったのは、それから間もなくのことでした。野袴を穿き、編笠をかむった、立派なみなりのお侍様五人が、半僧半俗といったような、円めたお頭へ頭巾をいただかれ、羅織の被風をお羽織りになられた、気高いお方を守り、こなたへ歩いて来るからでした。
(これは大変なお方が来られた)
こうわたしは呟きましたが、半僧半俗のそのお方が、前の尾張中納言様、ただ今はご隠居あそばされて、無念坊退身とお宣りになり、西丸に住居しておいであそばす、徳川宗春様であられるのですから、驚いたのは当然でしょう。
と、宗春様はお足をとめられ、何やら一人のご家来に向かい、ささやかれたようでございました。するとそのご家来は群れから離れ、職人風の男の側へ寄って来ましたが、
「これ其方そこで何をしておる」と、厳めしい口調で申されました。
「川を見ているのでございますよ」そう職人風の男は申しましたっけ。
「川に何か変わったことでもあるのか」
「いいえそうではございませんが。所在なさに見ていますんで」
「所在ない? なぜ所在ない」
「わたしは大工なのでございますが、親方のご機嫌をとりそこなって、職を分けてもらうことができなくなったんで。