후리가나로 읽는 일본 고전
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
国枝 史郎의 怪しの館 短編(あやしのやかた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,915자 · 165화면
「ワッハッハッハッ、まだ駄目じゃ。人間を射ることは出来ようが獣を射ることは出来そうもねえ。お前さんの持ち矢はもう終えたのか。それじゃ今度は俺の番だ……俺の弓には作法はねえ。そうして掛け声も掛けねえのさ。黙って引いて黙って放す。これが猟夫の射方だあね」
こういう声が消えたかと思うと、忽ち何物か空を渡る声がグーングーン、グーンと聞こえて来た。矢が三筋弦から放されたのであろう。
その後は何の音もない。と雨戸が外から開かれ多右衛門がそこからはいって来た。左の手に弓を持ち右の手に巻物を載せニタニタ笑いながら座敷へはいると、遠慮なく高胡坐をかいたのである。
「明晩から幽霊は出ますめえ。よく云い聞かして来ましたからの。いや面白い幽霊でね。俺にこんなものくれましただ」
とんと巻物を下へ置いて。その巻物こそ他ならぬ弓道日置流の系図であった。
そして系図には習慣として流儀の奥義が記されてあり、それを与えられた武芸者は流儀の本家家元となれる。
果然、信州は木曽山中の猟師、姓も氏もない多右衛門は爾来江戸に止どまって弓道師範となったのであった。
日置弾正を流祖とした日置流弓道は後世に至って、露滴派、道雪派、花翁派、雪荷派、本心派、道怡派の六派に別れ、いわゆる日置流六派として武家武術の表芸となり長く人々に学ばれたがこの六派の他に尚八