후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 恐怖城 他5編(きょうふじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,735자 · 290화면
お金ならわたしでできることなのだから、わたしがしてあげよう)
紀久子はそう心の中に呟いて、手文庫の底からそこにありたけの紙幣を掴むと、それをポケットに突っ込んで自分の部屋を出た。
(わたしがこうまでしたら、あの人はお父さまのことは許してくれるに相違ない。お父さまはなにも知らずにあんなことを言っているのだし、あの人は要するに金が必要なのだから……)
紀久子はそう考えながら、帽子を目深に被って裏庭から厩舎のほうへと走っていった。
3
厩舎の前には三頭の馬が引き出されて、三頭の馬にはそれぞれ鞍が置かれていた。そして、馬に鞍を置いてしまうと、正勝と平吾と松吉の三人の牧夫は銘々に輪になっている細引を肩から袈裟にかけた。そして、正勝は葦毛の花房に、平吾は黒馬に、松吉は栗毛にそれぞれ跨った。
「おい! 東からやるか?」
正勝は同僚を見返りながら、朗らかに言った。
「西からのほうがいいじゃないか?」
「西から?」
とたんに、正勝の拍車が花房の胴に入った。花房はとっとっと軽やかに※(「足へん+鉋のつくり」、第3水準1-92-34)を踏んで放牧場のほうへ出ていった。