후리가나로 읽는 일본 고전
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せきべつ
惜別
太宰 治의 惜別(せきべつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,984자 · 178화면
下へ降りましょうか。」妙に、てれくさくなって来たので、私は話頭を転じた。
「そうね。」と彼は、やさしく首肯いた。
私は、しんみりした気持で周さんの後について山を降りた。何か、このひとが、自分の肉親のような気がして来た。うしろの松林から松籟が起った。
「ああ。」と周さんは振りかえって、「これで完成しました。何か、もう一つ欲しいと思っていたら、この松の枝を吹く風の音で、松島も完成されました。やっぱり、松島は、日本一ですね。」
「そう言われると、そんな気もしますが、しかし僕には、まだ何だか物足りない。西行の戻り松というのが、このへんの山にあると聞いていますが、西行はその山の中の一本松の姿が気に入って立ち戻って枝ぶりを眺めたというのではなく、西行も松島へ来て、何か物足りなく、浮かぬ気持で帰る途々、何か大事なものを見落したような不安を感じ、その松のところからまた松島に引返したというのじゃないかとさえ考えられます。」
「それは、あなたがこの国土を愛し過ぎているから、そんな不満を感じるのです。僕は浙江省の紹興に生れ、あの辺は東洋のヴェニスと呼ばれて、近くには有名な西湖もあり、外国の人がたいへん多くやって来て、口々に絶讃するのですが、僕たちから見ると、あの風景には、生活の粉飾が多すぎて感心しません。